外国につながる子どもの数は年々増加しています。来日したばかりの子ども、日本で生まれ育った子ども、日本国籍をもつ子ども…。その背景は非常に多様で、必要な支援も大きく異なります。日本で学ぶ子どもたちの学びや育ちを支えるために財団が作成した資料や取り組みを紹介していますので、ぜひご活用ください。
支援者向け
教育関連資料
日本語・教科指導、進路支援、文化や宗教、家庭環境の配慮などに活用できる資料をまとめた支援者向けのぺージです。資料はすべてダウンロード可能ですが、印刷物送付をご希望の方はフォームにてお知らせください。
調査報告書
神奈川県内のNGO/NPOや教育委員会、学校と連携しながら教育関連の調査を実施してきました。特に近年では、高校進学や高校入学後の課題について継続的に調査を実施し、外国につながる子どもたちの進路保障に取り組んでいます。
神奈川県の「日本語指導が必要な高校生の進路と校内の支援にかかわる調査」報告書
県立高校に入学した日本語指導が必要な高校生の進路と校内で取り組まれている支援について、(公財)かながわ国際交流財団、神奈川県教育委員会、認定NPO法人多文化共生教育ネットワークかながわの3者で調査を実施しました。
神奈川県における「国際教室在籍生徒の進路にかかわるアンケート調査」結果報告書
(公財)かながわ国際交流財団は、外国につながる子どもの進路に関する現状と課題を浮き彫りにするため、国際教室在籍生徒の進路状況について継続して調査を実施し、その結果を公開しています。
外国につながりをもつ子どもの教育に関する調査プロジェクト
(特活)多文化共生教育ネットワークかながわ(ME-net)と当財団は、かながわ民際協力基金協働事業で「外国につながりを持つ子どもの教育に関する調査プロジェクト」を企画・実施し、2009年7月から1年間にわたって神奈川県公立高校入学選抜制度の中にある、「在県外国人等特別募集」の現状と課題について調査を行い、その結果を取りまとめました。
あーすぷらざ外国人教育相談報告書(2006年度〜2009年度)
当財団は、2006年度より県立地球市民かながわプラザの指定管理者として「あーすぷらざ外国人教育相談」を開設し、外国人生徒や保護者からの多言語による相談対応、学校関係者やボランティアからの相談対応、相談対応を適切に実施するための資料収集と発信、関連機関との連絡会の開催などを行ってきました。
2006年度から2009年度までの4年間の記録を報告書にまとめました。
かながわの日本語学習支援〜現状とこれから〜
神奈川に暮らす外国人住民の日本語学習は、多くがボランティアの日本語教室により支えられています。多くの市民の努力によって大きな役割を果たしてきた地域の日本語学習支援ですが、外国人住民の増加、背景やニーズの多様化の中で、さまざまな課題も指摘されるようになってきています。
こうした課題を検証するため当財団は、2007年度から2008年度にかけて、日本語ボランティア教室、公民館、国際交流協会などを対象に、アンケート及びヒアリング調査を行いました。日本語学習を支える側に焦点をあて、日本語学習支援者の年齢層や活動年数、団体予算規模、活動資金の獲得先、他団体とのネットワークの状況等に係るアンケートの結果、及び現場で感じる課題や解決への提案、特長的な取り組みに関するヒアリング調査の内容などを掲載しています。
グローバル時代の国際理解教育にむけて〜グローバル教育と多文化共生教育のインターフェイス
外国人児童生徒を対象とする多文化共生教育と、主に「日本人」の児童生徒を対象とする国際理解教育とが、多くの場合、別の枠組みとされて、ほぼ接点をもたないままに、それぞれの実践が生み出されている現状があることから、財団では、2003年度、グローバル教育と多文化共生教育のインターフェイス(節合)をテーマにした研究会を設置しました。
この報告者には、教員、NPO、教育行政、研究者が、それぞれの立場から「グローバル教育・多文化共生教育インターフェイス研究会」の場でおこなった、実践報告と討議の記録、関連する多くの資料や論文等が掲載されています。
多文化共生教育をめぐる課題と展望〜情報共有、学校と地域の連携の問題をめぐって〜
この報告書には、教育委員会、小中学校の教員、日本語指 導協力者、学識経験者の方々の協力を得て、情報共有、学校と地域の連携をテーマに1年間議論した内容が盛り込まれています。
第Ⅰ章は国際教室などで使える教材情報サイトについて、第Ⅱ章は「学校と地域の連携」をテーマに2003年2月に開催された「多文化共生フォーラム」を扱っています。フォーラムで報告された横浜市立いちょう小学校、大和市立下福田中学校、横浜市立港中学校などの先進的な取り組みの紹介をはじめ、山脇啓造さん(明治大学)の論文、「多文化共生社会に向けて —外国人・地域・学校—」や母語教室・学習補習教室などを対象におこなったアンケート結果なども掲載しています。
国際教室をめぐる課題と展望〜おもに教育材の収集・整備・共有化の問題をめぐって〜
財団は、2001年から「国際教室」担当の教員、教育委員会・教育センターにおいて外国人児童生徒教育の分野に携わる人々と共に、「国際教室における教材整備のための検討委員会」を設置しました。この検討委員会では、「国際教室」の運営をめぐる課題解決に向けた具体的な作業を職掌や地域の壁を乗り越えて実施し、県内の小・中学校や教育センター等に所蔵されている教材群の収集と整備・共有化の作業を行いました。報告書には、委員会の作業の過程でおこなわれた議論を掲載しました。
教育支援で大切にしていること
外国につながる子ども・家族を支え、日本社会での進路を切り開いていくためには、NGO/NPOや学校、教育委員会との連携が重要だと考えています。研修の実施やネットワークづくり、情報共有・議論の場づくりを通じて、支援の輪を広げ、新しい仕組みを検討する取り組みについて紹介します。尚、かながわ国際交流財団の教育事業の歴史(2017年まで)については下記の記事をご参照ください。
研修・会議
【外国につながる子どもの進路保障~かながわからの発信~】
神奈川県の日本語指導が必要な高校生の数は、全国で最も多くなっています。高校入試においては、外国につながる子どもが対象である特別募集があり、高校入学後には、日本語指導、交流活動、通訳派遣なども実施されています。
かながわ国際交流財団は、神奈川県教育委員会、認定NPO法人多文化共生教育ネットワークかながわ(ME-net)と共同で、2020年度から日本語指導が必要な高校生の進路調査を実施しています(「神奈川県の日本語指導が必要な高校生の進路と校内の支援にかかわる調査」https://www.kifjp.org/kyouiku
#shien03)。その調査からは、大学等への進学が増えている一方、様々な理由で中退する生徒もいることが明らかになってきました。
外国につながる子どもの進路保障に必要なことは何でしょうか。調査結果や支援の実践例を手がかりとして、皆さんと一緒に考えたいと思います。ご参加をお待ちしています。
日時
2024年3月3日(日) 10:00~12:30
定員
60名
開催方法
オンライン(Zoom)
対象
学校教員・支援者・一般
内容
・基調講演
・事例発表
・意見交換(グループ協議)
講師
吉田 美穂氏(弘前大学大学院教育学研究科教授・NPO法人ひろだい多文化リソースルーム理事長)
武 一美氏(認定NPO法人多文化共生教育ネットワークかながわ理事長)
藤田 龍太氏(神奈川県立座間総合高等学校教諭)
申込締切
2024年2月22日(木)17:00
※定員に達しましたら、受付を終了いたします。⇒ 定員に達しましたので受付を終了しました。
問い合わせ
公益財団法人かながわ国際交流財団 多文化共生グループ(担当:下山)
TEL:045-620-4466 (平日8:45-17:30)
Email:tabunkajoin★kifjp.org
※メールは★を@マークに変えて送ってください。
※問合せメールには「外国につながる子どもの進路保障(意見交換会)」と書いてください。
主催
公益財団法人かながわ国際交流財団
チラシ
外国につながる保育士養成事業
「神遊協・神福協(かなゆうきょう・かなふくきょう)奨学金」インタビュー記事(外国につながる保育士養成事業)
財団では神奈川福祉事業協会の資金援助を受け、横浜YMCAと協働で奨学金制度を運営、保育士を目指す「外国につながる若者」を応援する事業を実施しました。外国につながる若者が、言語や多様な文化的背景を活かして、保育士として地域社会で活躍することを目指すもので、2015年度から募集と選考が開始、2020年度の卒業生まで、計9名を支援しました。事業の成果として奨学生のインタビューや受け入れ校である横浜YMCA専門学校の経験談等を記録としてまとめました。
発行:2021年3月
<神遊協・神福協奨学金制度>
・返還義務のない奨学金を給付(一人につき年間60万円を給付)。
・オリエンテーション時や書類の手続き等に通訳支援を行う。
・奨学生は横浜YMCAの専門学校で学び必要に応じて日本語のサポートを受ける。